ロースクール入試の大変さ
(☝使い古した論証集の一部です。書き込み過ぎてきったないですね笑。)
こんばんは。つい先日、法学検定(上級)の不合格通知が届いてガン萎え状態のおしんです。合格率もう少しあげましょうよぉぉぉおおぉ
最近、大変ありがたいことに、勉強法に関するコメントをいただくことがあったので、それに関しての深堀記事を書こうと思います。
マジで不安しかない日々
私も約一年前の大学3年冬、あと数ヶ月で4年になるのに、全くと言っていいほど論証が定着してなかった上、過去問を解いても論点を外すことは日常茶飯事でした(´;ω;`)ウッ…。
「果たして自分の勉強法はこれで正しいのか」「1年切ってるのに本当に間に合うのか」
こういった不安が頭をグルグルしていました。
そんな時、私も目指していたローへ進学された先輩のブログを偶然に発見し、その先輩の勉強法を殆ど丸パクリしたことで、結果的にロー合格を果たすことができたんですよね。
もちろん相性はあると思いますが、私は実際に合格した人の勉強法を聞いたことで、その後の勉強法指針や学習到達度を客観的に把握することができたので、勉強法に不安を抱える受験生にとって、当記事が少しでも参考になれば幸いに思います!(*’▽’)
具体的な勉強法
使った参考書
まず、私がロー入試対策に使った参考書の全ては以下の通りです。
また、それぞれ実体験を踏まえた有用度(S(絶対やるべき)・A(やって良かった)・B(なくてもよかった))に加えて、使っていた時期も表記しています。
※ちなみにアガルートの教材は全てメルカリで揃えたので、テキストのみでの学習でした。勿論、講義動画や答練等は使用しておりません…(金さえあれば!!!!)。
①アガルート重要問題習得講座2021(通称「重問」):S、大学3年11月~入試
②アガルート論証集2021:S、同上
③アガルート「書き方」2020:A、大学3年10月~12月
④アガルート総合講義2019憲法・民法:A、大学4年6月~8月
⑤アガルート一問一答:A、同上
⑥合格思考憲法・民法:A、同上
⑦Law Practice憲法・民法:B、大学3年10月
⑧憲法判例の射程:A、大学3年6月
⑨演習サブノート210問(憲法・刑法・民法):A、大学3年10月~11月
⑩趣旨規範ハンドブック民事系:A、大学3年6月~7月
上記を見ておわかりいただけると思いますが、本当に受験勉強で基本書、判例百選を開きませんでした笑。
身近にいた大学教授は口をそろえて予備校テキストを良く思っていませんでしたが、そもそも何をかけばいいかわからない、勉強法すら不明確という下僕にとっては、むしろ「基本書いくら読んでも答案書けないんですけど…。」ってのが本音でしたし、信頼に足る大先輩も基本書を殆ど使用していなかったと聞いていたので、この勉強法を信じて進みました。
まぁあくまでロー入試を通るための勉強法なので、司法試験対策としては完全に不十分だとは思いますが笑。
科目別の勉強法
まず、全ての科目で共通している勉強法について簡単にまとめると、
①最初は何言ってるかわからないけど、重問だけをとにかく回す(ただ問題、答えを見て読む作業を各科目3~4周。一問一問に時間をかけず、読むだけサッサと行いました。確か大学3年の11月~12月頃。)
②問題内容、解答に既視感を得るようになったら、解答見る前にざっくり答案構成してみる(もちろん論証は定着してないので、論証集を見ながら、重要そうな箇所やらキーワードに自分なりにメモ、線引きをしながら各科目再度2~3周。確か大学3年1月~3月頃。)
③論証集だけ開いて、出題頻度A、Bの論証をひたすら書いて読んでタイピングして丸暗記する作業。キーワードだけではなく、問題提起・趣旨・複数理由付けまできっちり覚えたと思います。(2ヶ月もこの作業を続けると目次だけみて論点→ざっくり論証化できるようになる。確か大学4年5月~6月)
④再度重問に戻って1~2周(簡単な答案構成と論点指摘を行う。問題内容、解答の流れ、論証が大体頭に入っているので、②に比べてスムーズに進むはず。確か大学4年7月~8月)
という感じです。受験校に合わせて何か特別な対策をしたわけではないです。
私は東北が最初の受験校だったため、8月下旬の試験に合わせてかなりキチキチなスパンで上記過程を行いましたが、早稲田は9月下旬の試験なので、比較的じっくりやることができました。東北受験後にも重問を各科目少なくとも1周は回しました。
憲法
私は憲法に関して、基本三科の中で最も苦手意識があったので、重問と論証集だけではとても不安があり、大学4年になって憲法判例の射程、総合講義のテキスト、一問一答をメルカリで買うことにしました。
重問では理解が不十分若しくは解説で省略されてしまっている内容を埋めることを目的としてこれらを使用しました。上記過程の合間を縫って判例の射程、結論、言い回しの暗記等を結構直前期に詰め込んだ記憶があります笑
また、東北は過去問の傾向上、判例の判旨や言い回しを暗記してないと対応できない感があったこと、先輩は判旨の暗記してたからA答案書けたと言っていたこともあって、他科目に比べて割とガチで暗記作業してました笑。特にアガルート一問一答の巻末にある重要判例穴埋め問題は直前期のアウトプットに重宝しました。射程も、似たような判例の相違点(南九州税理士会事件&群馬司法書士会事件や、ピアノ伴奏&起立斉唱等)を捉える上で非常に重宝しました。
因みに統治機構については、過去問傾向から出題可能性が限りなく低く、コスパ悪すぎると思って一切勉強しませんでした。勿論、出ないという保障は一切ないんですがね…。
民法
なにせ重問の問題数が多いので(75問くらいあった気がする)、これを複数回すだけでもかなりの時間と労力を要しますので、他の参考書に手を付ける暇はあまりないかと思います笑。
私は、大学3年の10月頃に友人3人で定期的にロープラをやっていた時期もあるんですが、ロープラは解答例が付いていないことから、答えを見て学習するという王道の勉強法が閉ざされてしまう点で、初学者向きではないように思いました。
民法は条文・暗記事項が多いので嫌になりますが、重問を何周もしていると、問われやすい条文・論点の全体像?が何となく掴めてくるので、問題を見たときに、生の主張→条文→要件定立→論点抽出→論証という流れを簡単な答案構成で良いので、その練習を重ねることが非常に大切に思いました。
また、直前期に買い足した合格思考民法は、理解を深める上で非常に有意義でした。というのも、早稲田は毎年、単純な条文の当てはめではなく、条文の趣旨から考えさせるような問題が出題されるのですが、「見たことのない問題がきても、条文の趣旨に立ち返って検討する」旨をこの本で学習していたために、761条の趣旨→規範→あてはめで乗り切れた感があったからです笑。結構参考になることが書いてあるので読む価値はありです。
刑法
いわずもがなですが、刑法は差がつきにくい(条文、論点、条文文言の定義は皆それなりに覚えているし、書ける)ので、それなりに実力をつける必要があると思います。
勿論、重問と論証集の内容が頭に入っていれば、大抵の問題では論点を外すようなことはないと思いますが、どんなに定義、論証を暗記していても、現場で提示された事実関係を適切にあてはめることができないと、最も配点の大きい「あてはめ」で大損害を出しかねないです。特に刑法については、初見の問題(志望ロー以外の過去問等)に触れて、当てはめの練習をすることは絶対に必要なように思います(これは他科目についても言えますが…。)。
商法
会社法は出題範囲も条文も多いので、一見後回しにしがちですが、論証集を見ていただければわかる通り、ロー入試で聞かれる重要論点はそこまで多くないです。
(昨年の早稲田みたいに、募集株式と吸収分割・株式交換というクソ程対策の薄いとこ聞かれたら六法と現場思考で乗り切るしかないですが…..。)
一通り重問を回したら、問われやすい制度の趣旨を確実に覚えたり(例えば、「他株主への招集通知漏れが決議取消事由か」という問題については、決議取消の制度趣旨から答えれるように)、決議取消事由・無効事由の峻別等、紛らわしい内容を整理しておくことをおすすめします!
また、条文数が多くて嫌になりますが、記憶を定着させるためにも、重問を通して出てきた条文はその都度六法でひくことは結構大切に思います。
訴訟法(民訴・刑訴)
刑訴にも共通しますが、結構受験生後回しにしがちで、やるかやらないかではっきりと差が付く科目ですので、早期に対策を始めることをお勧めします。
私の友人には、早稲田の直前期に刑訴・民訴の対策を始め、痛い目を見た人もいるので…。
配点が低くてコスパが悪いという人がいますが、個人的にはむしろ逆だと思います笑。
(基本三科目はそれなりに勉強している受験生ならある程度書けるので、意外と差が付くのは商法、訴訟法ではないでしょうか。)
対策といっても特別なことをする必要はなく、論証集・重問を少なくとも4周程度回せば有名論点が把握できるので、あとは論証を定着するまで暗記するだけです笑。
早稲田、東北の過去問及び出題趣旨をご覧いただければ瞭然ですが、例年、訴訟法は特に基本的事項しか問われてないです。私が受験したときなんて、早稲田は明示的一部請求と現行犯逮捕、東北は既判力と任意捜査の限界でしたから笑。
勉強時間外で重要なこと
「睡眠、食事、運動」これだけです笑。
約1年間、四六時中ずーっと勉強なんていくらモチベーション高くても無理な話なんで、受験まで如何にメンタルを維持するかは結構大切なことだと思います。
私は、普通の受験生と違って激遅スタートだったこともあり、周囲の受験生はしないことをして差をつけようと考えました。具体的には、朝4~5時起床→夜8時就寝、一日3食、毎晩筋トレという生活を受験期は徹底して行っていました。
それまで自分は夜型勉強派だったんですが、やはり人間も動物なので、朝しっかり起きて、夜は早く寝るというリズムを作る方がモチベも、頭の回転も段違いだと実感しましたね。
まぁ人それぞれ生活リズムがあるので、自分に合った勉強リズム?を見つけてほしいですが、少なくとも「睡眠、食事、運動」を疎かにするべきでないと思います!
反省点
反省点は一つだけです。
「めんどくさがらず、条文を引く癖をつけるべき」
これに尽きます。
勿論、この記事をご覧の方は、六法を常日頃持ち歩いていると思いますが、私は時間短縮という理屈で六法を引かないどころか、六法を勉強のときに使うことは滅多にありませんでしたw。ヤバすぎだろ
受験直前期になって、「受験中頼れるのって六法だけやん」ってことに気づき、急いで条文検索癖を身に着けたという経緯がありました。論証集でよく論点になる条文と趣旨はなんとなく覚えていましたが、やはり条文をひきつつ勉強すると理解力、記憶力が段違いなので、もし私と同じように面倒くさがりさんがいましたら、今後は六法をなめまわすようにして勉強してみて下さい。
長くなりましたが、ここまでご覧いただき、ありがとうございました!!
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